今昔物語

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その13

今は昔、おまわりさんの協力者がいた。

ある塩釜FCの卒業生が煙草を吸っているらしいとの情報が入った。これがばれると退学させられるかもしれないとの同級生からの訴えがあり、まず、本人とその仲間を呼んで真実を確かめることになった。
まず、いつも登場するのが、リトマス試験紙。煙草を吸っていると青いリトマス紙が赤に変わるとのニセ情報を本人達に何となく流す。そして監督宅に呼んで問い正すことに……。
小幡家の真向かいに駅前交番所があり、いつも子供たちの動向に目を向けて協力してくれるおまわりさん達がいたが、その話を小耳に挟んだあるおまわりさん。協力を申し出てくれ説教をしてくれることに……。
小幡家の一室に高校生達を待たせ監督から話をされると、すぐに煙草を吸っている事を認めた高校生。リトマス試験紙を出すまでもなかったが、制服のおまわりさんをみて「やばい」という表情はかくせない。
自分の手柄のためではなく、生活指導という意味で話を聞かせ、とりあえずは無事解決。警察不祥事が多いこのごろ、昔ながらの近所とのふれあいのある交番のおまわりさんがなつかしいし、高校生が煙草で退学という時代もまた懐かしい。今では喫煙も低年齢化しているとか。