今昔物語
今は昔、サッカー好きのお米屋さんの少年K君がいた。
小学校と中学校時代、一生懸命サッカーに取り組み、まじめに練習に励んだが、仲々レギュラーになれなかった。K君の同期には加藤久や鈴木武一など高校時代に県下の各高校に進学してから活躍した優秀な選手が沢山いて、メンバーに入るのはちょっと厳しい年代だったかもしれない。
しかし、K君はめげずに頑張り、高校三年でレギュラーの座をものにした。塩釜FCの社会人チームのキャプテンに就任した時も、補欠の辛さを知っているK君は、自分が補欠にまわっても他のメンバーを優先に試合に出すことを忘れなかった。
試合に出られないとか、「メンバーに入れない」と言って辞める子供達が多くなってきている昨今、本当に見習ってもらいたい先輩の姿。まじめに取り組んでも結果はすぐには出てこないことが多々ある。でもその姿勢は誰かが認めて見ていることを今の子供達にも知ってもらいたいし、必ず、身に付き結果として表われることを信じて、腐らないで欲しい。
家業を継いだK君、今は楽しみながらサッカーに関わっている。
理解のある奥さんと、二人娘の応援を受けて、時々試合にも出場。怪我をしない様に頑張れ!。