今昔物語
今は昔、塩釜FCは、その前身チームの時も含め、「雨に弱い塩釜」というレッテルがはられていた。
どんな試合でも、泥んこのグラウンドになると、得意のテクニックが発揮出来ず、いつも涙をのんでいた。以前のグラウンドは、どんな大会でも、決勝戦でも必ずクレー。雨天になると宮城県を代表する、宮城野原の県サッカー場は、田植え前の田んぼ状態と化する。数十年前の全日本少年サッカー大会県大会の決勝戦もどしゃぶりの試合。足技を使ってもボールは思う様に動かず、前に蹴っても、転がる事は無く、全国大会に行きたいと言う思いは田んぼの水溜りの泡と消えたのである。
今は、少しずつではあるが、芝生の競技場が増えつつある。しかし、雨の日はやはり同じ。貸してくれないグラウンドがあるからだ。泥んこ状態での怪我防止や、環境の良いところでサッカーをさせたいという思いで、陳情し、やっと出来た利府の県サッカー場でさえ、思う様に借りられない時もある。
水を含んだ状態の時に芝生を利用し、その後の補習作業に多額の費用がかかることも芝管理をしている私達には理解が出来る事だが、少ない費用で芝生の維持管理が出来る事も知って欲しい。
何はともあれ、今の子供達は幸せである。大きな大会は必ず芝生。自分の持っている技術を思う存分披露できる。怪我が少ない。ちなみにジュニアユースの全国大会で東海代表を破った時が雨。その後の雨の試合も勝利の女神が微笑んだ。(会場は芝生使用)
雨に弱い塩釜が返上できたかな?
これも私の町の芝生のグラウンドのおかげ……。