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ACミランとの合同合宿

ショッピング編

ミラノの店は一部のデパートや商店を除いては、ほとんどの店が8月は休養している。お目当てのブランド物の店は全てクローズ。がっかりと同時に出費が少なくなると思うとなんとなく安心。でも複雑な気持ち……。

ミランの選手着用のグッズが売られているミランポイントも20日にやっとオープン。子供たちがミラノ市内見物に言ったのが17日。世界最高のサンシーロスタジアムでACミラン対レアル・マドリードの試合観戦に訪れた午前中。ミランポイントが空いていない為、大聖堂近くのスポーツショップやデパートでショッピングタイムをもうけた。

街の中での危険性をホテルの人たちをはじめ、いろいろな人から諭され、必要最小限のものだけ身に付け、集団移動。時々危ない行動をした子供もいたが全員無事に買い物を終了し、ほっと胸をなでおろす。

アローナは避暑地の為、バカンスを利用して遊びに来ている人たちも多い。従ってミラノ市内よりはオープンしている店が若干多い。でも店の営業時間が日本とは全然違う。9:30〜12:00営業、12:00〜16:00昼休み、16:00〜19:00営業というように昼休みをたっぷり取る。日没が遅い為、夜遅くまで遊ぶという。お客さん中心の商売ではない。表でお客さんが並ぼうとウロウロしていようと時間になるまでシャッターを開けない。

アローナはマジョーレ湖あたりの風光明媚な町で、湖には観光汽船が走り対岸にはお城がそびえ立っている。商店街は、アローナの駅から私たちの泊まったホテルコンコルドの近くまで続いており、歩いて30分位の道程だ。日本なら場所が良く、人が多ければ当然競争して商売をする。金儲けの材料を目の前にして決して指をくわえて見てはいないはず。

商店街の空いている時間帯と練習時間が重なるため、買い物もままならない。合同練習と試合が目的なので、買い物は二の次と思ってはみたもののファッションの都に来て何も買えないのはちょっと悔しい。結局自分の物は何も買えないまま帰国の途につくはめになる。

お土産だけは何とかしなくてはと思い時間をやりくりし、聖子さん(小野寺コーチ夫人)とショッピング。アローナの店の人たちの表情が面白い。ドアを開けるとじーっとこちらを見据える。覚えたてのイタリア語で「ボンジョルノ」と声を掛けると「ボンジョルノ」と愛嬌たっぷりの顔でご挨拶。「こちらから声を掛ければ何とかなる」と度胸を決め店内をきょろきょろ。聖子さんは、イタリア語の虎の巻を片手に悪戦苦闘。一生懸命話しかけ会話が成立。「えらい!」。

私はといえば、「ズーズー弁」で独り言。英語も通じず身振り手振りで商談成立。毎日30度を超える暑さにのどがカラカラ。波止場近くのカフェテラスでカプチーノを注文。どこの店も店頭にアイスクリームのショーケースが置いてあり、ジェラートアイスクリームの種類が豊富で、さすが本場と感心する。飲んだ後は会計と一緒にチップ(会計の約1割程度)の支払い。

子供たちも半日時間をもらいアローナの町に繰り出した。目指すはスポーツショップ、お土産屋さん。イタリア美人の店員さんに 「チュー」 をねだられうれしはずかし〇〇君たち。おねえちゃんやお母さんへの買い物リストを片手に走りまわる〇〇君。「口紅だの、香水だの、どこて売ってんのー?」と聞き回る。やっともらった買い物の時間を無駄にしないようはじからはじまで動きぱなっしのFC諸君。「頼まれたもの全部買えなかった」と愚痴る一幕も……。

なにはともあれ無事買い物を終えたが、なにか危険が起きたら困ると思い、おまわりさんを探してみた。ところが全然見当たらない。交番も見当たらない。もちろんパトカーの影も形もない。盗難、喧嘩、交通事故など事件の内に入らないという。昼間でもワインを飲む習慣があるため、飲酒運転は当然だというイタリア人。取締りが緩く警察官が少なければ当然治安が悪い。治安が悪い分、店のつくりがとても頑丈で、小さな店でも二重シャッターになっている。デパートの商品には、盗難、万引き防止のプラスチック製のものがついており、レジを逃げようものならセンサーが反応してけたたましい音がなる装置がついている。

日本人は狙われるので財布は持たないで何ヶ所かのポケットに分けていれるように指示を受けたにもかかわらず財布を広げっぱなしで買い物をしていた〇〇君達…。変な日本人に声を掛けられ逃げてきた〇〇君達、なにごともなく本当によかった。